Part2.「天文暦って…?」


…さてと、まずは「道具立て」から。

といってまあ、大したものは必要でない。ただ一つ、これがなくては話にならぬものがひとつだけ。

称して「天文暦(Ephemeris)」。…「何年何月何日の各惑星は、地球から見てどの方角に在るか」

を事細かに記載した、いってみれば「時刻表」みたいなもの。これこそホントに、何処の本屋に

行けば手に入るのか、当時一番途方に暮れた。その後これも「占いコーナー」にちゃんと置かれる

ようになったのだが…。7、8年前、入門書の付録にくっ付いてた分がついに切れたので、仕方なく

買いに行ってみると、小振りのポケット辞書みたいな奴が、一冊3万ちょっとした。

…まぁ、「背に腹…」であるから泣く泣く買って帰ったのだが…

実は以前「惑星の軌道計算式」を物理の教科書で見つけ、コンピューターでやらせてみた事がある。

「丸善」で理科年表を買ってきて、19××年の或る日、「地球を含む各惑星は、太陽から見て

どの方角に在るか」を計算し、すると各々の軌道半径から「太陽を中心とした惑星配置」が決まる

んで、今度はそれを「三角測量」の計算式にはめて「地球を中心として見たら、太陽を含む各惑星は

どの方角になるか」を計算させてみたのだ。勿論「軌道傾斜角」やら「軌道偏心率」やらも算入してな。

すると(呆れたことに)出てきた値は全惑星とも、天文暦に記載された値との差が

プラスマイナス1度の範囲に収まった!!


…この結果には驚き、また感心もしたのだ。全ての惑星は(計算に依って算出可能な)

確かなあるべき道を動いている。それを用いた「占い」とは… 結構「当てに出来る」

未来予測なのではあるまいか…というね。

(この時の計算は、実は相当ラフだったのだ。にも拘らず、ここまで「正確」な値が

得られるならば、もっと精緻に計算すれば、あのバカ高い「天文暦」を買ってこなくとも

自前でまかなう事が可能になるのではないか? …いや、自分で苦労しなくても、

それを算定してくれるソフトが世界の何処かに、既に存在している筈だ。誰か知ってたら、

教えて頂けませんかね?…)


…さてと。

道具として、他に要るものはチラホラ。…それを喋りだすともう、何時の間にか

「実践編」に入っていってしまうので、こっから先は「以下次号」。

(少し間が空きます。「…図」を用意しなくっちゃならないのでね…)