Part7.「道標を辿って…」


 再々度、「閑話休題」。

「占星術」の特徴…といったら、何だか想像がつくだろうか?

それは「部分判断」に非ず、「総合判断」に非ず、「連鎖判断」なのだ…ということを覚えておいて

もらいたい。つまり、これこれの「性格・資質」を持つ人間が、何々の「環境」下で、こんな「事態」に

遭遇したら、「何が起こるか」… 「想像力」と「構想力」と、そして「超(メタ)推理力」が要求される。

「起こりそうな事」を想像していては間に合わない。直観的に「起こる事」が自立的に展開し、あとは

それを裏付けていく「要因」を拾い出していけるか…が、「鍵」だ。

 …ということで、次に重要になるのは「環境」だ。つまり、「天宮図」の各宮がどうなっているか…。

つまり、この「宮」には各々固有の意味がある。

第一宮
(本人の宮)
「本人」自身を表わす。つまり、性格・資質から始まって、本人のパーソナリティとか
才能・気質・容姿に至るまで。「上昇宮」という呼び方をすることもある。まず第一に
調べるのがこの宮である。
第二宮
(金銭の宮)
「経済」…「金の動き」から「損得」一般に至るまで、とにかく経済がらみの動向は
この宮が左右する。従って勿論、この宮が持つ影響度はその人間によってかなり
違う。「仕事」…との兼ね合いを調べるのが、まぁ一般的。
第三宮
(意識の宮)
「精神状態」…「物の考え方」とか「興味の中心」とか。「知識」も勿論そう。ちょっと
わかりにくいのが「日常」という側面。つまりそれを成り立たせている「関係」一般が
ここに含まれる。勿論「表面的」なものに限られるが。
第四宮
(家庭の宮)
「家庭」ということから容易に想像できる、一種限定された「環境」。「家」「住居」と
いった「物理」的側面、「家族」「身内」という「精神」的な繋がり。経済面でも「家屋」
とか「遺産」とかになると、こちらの環境を重視。
第五宮
(恋愛の宮)
わざわざ「恋愛」という以上、どちらかといえば「享楽」的な側面。「娯楽」についても
調べるべきはこちら。「子ども」とか「ギャンブル」とかの要素もこちらの担当であり、
(出発点に戻ってくる)「旅行」なんてのも、ここの環境を見る。
第六宮
(健康の宮)
「健やか」である事…マイナスの要因がある場合は勿論「病気」を心配するのだが、
そうでなければ「衛生」とか「奉仕」とか、更には「労働」なんてものまで、ここが担当
する。「衣服」…てのは、よく意味がわからないが。
第七宮
(結婚の宮)
「結婚」に関しては一切合財ここに来る。或る意味、人生に於ける「結節点」と見なせ
る「結婚」を境として人生が変わる人間は多い。つまり「配偶者」を鍵として「家族」が
増え、関係する「社会」が変動するからだ。特に新たな「親」が出来るってのが…
第八宮
(死・性の宮)
「セックス」と「死」てのは、結構分かち難く関係している。「遺伝」「遺言」に始まって
「事故」「身体的障害」あるいは「結婚後の夫婦関係」とか、相当ドロドロした問題を
扱うところ。…逆だ、泥沼的状況を解く手掛かりはここに隠れている場合が多い。
第九宮
(精神の宮)
「意識」の対極に当たるここには「深淵」が口を開けている。「哲学」「宗教」「学問」と
いった「内奥」的領域や、また「距離」というモチーフでくくられる「外国」とか(戻って
来ない)「旅」とかがここの担当。「法」「法律」てのはここの一寸変った側面。
第十宮
(仕事の宮)
「職業」…に代表される「社会性」を主に扱う。「公的」と称されるものに関しては、ここ
の環境が担当する。「地位」「立場」「評判」から、そこに連なる「責任」とか「プライド」
とか。若干毛色の変ったとこで「父親の存在」「父性」なんてのも。
第十一宮
(友情の宮)
「友情」は云い過ぎ…「ヨコの人間関係」といったらいいか。「交友関係」「仲間」等々
と、それを構成する「絆」「目的」「願望」といった種々の要因。「2人以上の人間」が
存在するところ、それは何がしかのポテンシャルが生じる所でもあるのだ・
第十二宮
(障害の宮)
上述した11の宮全てに対し、本来現われるべきものが現われないとしたら…まず、
ここを疑ってかかる。「秘密」「裏」「不透明」「潜在意識」等々、隠された要因があると
したら、それはここに現われている筈。私的には結構重視する場所。


 …で、ここから先は「マトリクス」…「順列組合せ」。「第五宮の太陽」とか「第十宮の天王星」とか。

各々の惑星が各々の宮に配置された場合、その意味は結構複雑なバリエーションを示す。特に一つの

宮に複数の惑星が配置されていると、その宮が扱うテーマがその人間にとって、大きな意味を持つ場合

が多くなる。それと、「人生全般」を占う場合、注意するのが第一・第四・第七・第十の各宮だったりする。

これら4宮のテーマを眺めてみれば、なんとなく納得してはもらえるか?…

 そしてもう一つ。「座相」という、極めて重要な要素が存在する。これも相当説明に時間食いそうだな…

「以下次号」。