再々度、「閑話休題」。
「占星術」の特徴…といったら、何だか想像がつくだろうか?
それは「部分判断」に非ず、「総合判断」に非ず、「連鎖判断」なのだ…ということを覚えておいて
もらいたい。つまり、これこれの「性格・資質」を持つ人間が、何々の「環境」下で、こんな「事態」に
遭遇したら、「何が起こるか」… 「想像力」と「構想力」と、そして「超(メタ)推理力」が要求される。
「起こりそうな事」を想像していては間に合わない。直観的に「起こる事」が自立的に展開し、あとは
それを裏付けていく「要因」を拾い出していけるか…が、「鍵」だ。
…ということで、次に重要になるのは「環境」だ。つまり、「天宮図」の各宮がどうなっているか…。
つまり、この「宮」には各々固有の意味がある。
第一宮 (本人の宮) |
「本人」自身を表わす。つまり、性格・資質から始まって、本人のパーソナリティとか 才能・気質・容姿に至るまで。「上昇宮」という呼び方をすることもある。まず第一に 調べるのがこの宮である。 |
第二宮 (金銭の宮) |
「経済」…「金の動き」から「損得」一般に至るまで、とにかく経済がらみの動向は この宮が左右する。従って勿論、この宮が持つ影響度はその人間によってかなり 違う。「仕事」…との兼ね合いを調べるのが、まぁ一般的。 |
第三宮 (意識の宮) |
「精神状態」…「物の考え方」とか「興味の中心」とか。「知識」も勿論そう。ちょっと わかりにくいのが「日常」という側面。つまりそれを成り立たせている「関係」一般が ここに含まれる。勿論「表面的」なものに限られるが。 |
第四宮 (家庭の宮) |
「家庭」ということから容易に想像できる、一種限定された「環境」。「家」「住居」と いった「物理」的側面、「家族」「身内」という「精神」的な繋がり。経済面でも「家屋」 とか「遺産」とかになると、こちらの環境を重視。 |
第五宮 (恋愛の宮) |
わざわざ「恋愛」という以上、どちらかといえば「享楽」的な側面。「娯楽」についても 調べるべきはこちら。「子ども」とか「ギャンブル」とかの要素もこちらの担当であり、 (出発点に戻ってくる)「旅行」なんてのも、ここの環境を見る。 |
第六宮 (健康の宮) |
「健やか」である事…マイナスの要因がある場合は勿論「病気」を心配するのだが、 そうでなければ「衛生」とか「奉仕」とか、更には「労働」なんてものまで、ここが担当 する。「衣服」…てのは、よく意味がわからないが。 |
第七宮 (結婚の宮) |
「結婚」に関しては一切合財ここに来る。或る意味、人生に於ける「結節点」と見なせ る「結婚」を境として人生が変わる人間は多い。つまり「配偶者」を鍵として「家族」が 増え、関係する「社会」が変動するからだ。特に新たな「親」が出来るってのが… |
第八宮 (死・性の宮) |
「セックス」と「死」てのは、結構分かち難く関係している。「遺伝」「遺言」に始まって 「事故」「身体的障害」あるいは「結婚後の夫婦関係」とか、相当ドロドロした問題を 扱うところ。…逆だ、泥沼的状況を解く手掛かりはここに隠れている場合が多い。 |
第九宮 (精神の宮) |
「意識」の対極に当たるここには「深淵」が口を開けている。「哲学」「宗教」「学問」と いった「内奥」的領域や、また「距離」というモチーフでくくられる「外国」とか(戻って 来ない)「旅」とかがここの担当。「法」「法律」てのはここの一寸変った側面。 |
第十宮 (仕事の宮) |
「職業」…に代表される「社会性」を主に扱う。「公的」と称されるものに関しては、ここ の環境が担当する。「地位」「立場」「評判」から、そこに連なる「責任」とか「プライド」 とか。若干毛色の変ったとこで「父親の存在」「父性」なんてのも。 |
第十一宮 (友情の宮) |
「友情」は云い過ぎ…「ヨコの人間関係」といったらいいか。「交友関係」「仲間」等々 と、それを構成する「絆」「目的」「願望」といった種々の要因。「2人以上の人間」が 存在するところ、それは何がしかのポテンシャルが生じる所でもあるのだ・ |
第十二宮 (障害の宮) |
上述した11の宮全てに対し、本来現われるべきものが現われないとしたら…まず、 ここを疑ってかかる。「秘密」「裏」「不透明」「潜在意識」等々、隠された要因があると したら、それはここに現われている筈。私的には結構重視する場所。 |
…で、ここから先は「マトリクス」…「順列組合せ」。「第五宮の太陽」とか「第十宮の天王星」とか。
各々の惑星が各々の宮に配置された場合、その意味は結構複雑なバリエーションを示す。特に一つの
宮に複数の惑星が配置されていると、その宮が扱うテーマがその人間にとって、大きな意味を持つ場合
が多くなる。それと、「人生全般」を占う場合、注意するのが第一・第四・第七・第十の各宮だったりする。
これら4宮のテーマを眺めてみれば、なんとなく納得してはもらえるか?…
そしてもう一つ。「座相」という、極めて重要な要素が存在する。これも相当説明に時間食いそうだな…
「以下次号」。