政界人・財界人などの教育語録 
                               
 
総理大臣 文部科学大臣 審議会など 日教組 政界人 知事・市長など
 
総理大臣  (首相官邸のHP)
 
小泉純一郎 首相
(第152国会での施政方針演説−02年02月04日)
◎子どもたちの夢と希望をはぐくむ社会
 「小泉構造改革5つの目標」として掲げた社会に向けて,明るい未来を力強く切り開く担い手は,「人」です。「子どもたちの夢と希望をはぐくむ社会」を実現し,子どもたちが,日本人としての誇りと自覚を持ち,新たなる国づくりを担うことのできる,豊かな個性と能力を持った人間に育つよう,全力を尽くします。
 少人数授業や習熟度別指導の推進,教員の資質向上などにより,「確かな学力」の育成を図るとともに,「心の教育」の充実を目指して,青少年が多様な奉仕活動・体験活動を行える環境を整備し,学校週5日制の完全実施を踏まえた活動の場を拡大します。


(参議院選の札幌市内の街頭演説で−01年07月28日/朝日,中日新聞夕刊)
◎ある程度,人間には違いがあって当たり前。分からない授業ほどつまらないものはない。逆に分かるものには当たり前のことを教えられて,つまらない。小中学校では,基礎的なものがちゃんとわかってから進級させる。
◎分からない子に徹底的に分かるように教える。できる子はどんどん先に進むといった習熟度別クラス編成を進めていく。

(衆参本会議での所信表明演説−01年05月07日)
◎日本人としての誇りと自覚を持ち、新たなる国づくりを担う人材を育てるための教育改革に取り組んでまいります。教育基本法の見直しについては、幅広く国民的な議論を深めてまいります。
◎(男女共同参画に関連して)女性と男性が共に社会に貢献し、社会を活性化するために、仕事と子育ての両立は不可欠の条件です。これを積極的に支援するため、明確な目標と実現時期を定め、保育所の待機児童ゼロ作戦を推進し、必要な地域すべてにおける放課後児童の受け入れ態勢を整備します

森 喜朗 首相
(第151国会で施政方針演説−01年1月31日)
 教育にとっても20世紀は、2つの側面を持っていました。成績を重視した教育制度は、国全体の平均レベルを向上させ、経済の発展、物質的豊かさの実現に大きく貢献しました。他方、最近、青少年による不幸な事件が相次いでいますが、自分で考える力を身に付け、善悪をわきまえる心や命の大切さなどを学ぶという点では、教育は、必ずしも十分な役割を果たすことができませんでした。私は、「心の豊かな美しい国家」を築くため、その礎となる「教育の新生」に、全力で取り組んでまいります。
 「教育改革国民会議」の最終報告では、人間性豊かな日本人の育成、一人ひとりの才能を伸ばし、創造性に富む人間の育成、新しい学校づくり、教育施策の総合的推進のための教育振興基本計画の策定、新しい時代にふさわしい教育基本法の見直しなど、教育各般にわたる御提言をいただきました。私は、この国会において、まず、子ども一人ひとり、国民一人ひとりが、「学校が良くなる、教育が変わる」という実感が持てるような本格的な教育改革に取り組んでまいります。具体的には、基礎学力の向上ときめ細かな指導のための少人数指導等の実施、教員として十分な適格性を有しない者の教員以外の職への円滑な異動、授業妨害やいじめへのきちんとした対応、家庭教育の充実、奉仕活動や体験活動の促進、教育委員会の活性化、子どもたちの体験活動や読書などを振興する「子どもゆめ基金」の創設、大学改革の推進など、直ちに取り組むべき改革を実行するため、学校教育法や公立学校の学級編制、教職員定数の標準などに関する法律の改正など、一連の教育改革関連法案を提出してまいります。
 教育基本法の見直しについては、「教育改革国民会議」の最終報告において、新しい時代の教育基本法を考える際の観点として、新しい時代を生きる日本人の育成、伝統・文化など次代に継承すべきものの尊重、教育振興基本計画の策定等を規定することの3点が示されたところであります。これを踏まえ、中央教育審議会等で幅広く国民的な議論を深め、しっかりと取り組んで成果を得てまいります。

(民放の政府広報番組録画撮り−00年10月27日/中日、毎日新聞 10月28日)
◎ (学校で宗教観を養うことが必要)
 複雑な社会になり、物質的に豊かになればなるほど、文明や科学が進めば進むほど、一番大事な人間社会の中にある宗教観をきちんと学校で教えるべきだ。宗教学というものも、子どもたちにしっかり知ってもらうことが大事だ。
 憲法では「信教は自由」となっているが、宗教は大事だから自由になっているんですね。宗教のことを特定して教えると何かいけないことと先生が構えて、ちゅうちょしてしまう。学校の中できちんとした宗教観を教えていない。
 宗教は心に芽生えるもので強制してはいけないし、人の宗教を軽んじても遮ってもいけない。

(農協全国大会でのあいさつ−00年10月12日/中日新聞 10月13日)
◎ (教育の基本は家庭に)
 われわれが幼いときは、祖父母と一緒に座って話をしながらご飯を食べた。素晴らしい家庭が置き忘れられている。家の長はどこに座り、お母さん、お父さんはどこに座るか決まっていて、その中で子どもが礼儀を自然にわきまえていった。
 子どもはテレビゲーム、親はパソコンをやる会話のない家庭の姿、社会でいいのか。子どもたちの心をいやし、全人格的な教育をするための基本は家庭にある。

(第150臨時国会で所信表明演説−00年9月21日/各紙 9月22日)
◎ (より良く生きるための教育改革)
 21世紀の日本を支える子どもたちが、創造性豊かな「立派な人間」として成長することこそが、「心の豊かな美しい国家」の礎であります。そのため、思い切った教育改革を断行してまいります。

 「教育改革国民会議」においては、人間性豊かで創造性に富む日本人の育成、新しい時代の多様で自由な学校づくり、教育振興基本計画の策定、教育基本法の見直しなど、教育各般にわたり議論を重ね、明日、中間報告が行われる予定です。その後、公聴会を開催するなど国民の皆様の御意見を広く聴きながら、年内に最終報告が取りまとめられる予定であります。私は、これを受けて、小人数授業等の実施、十分な適性を有しない教員への対策、授業妨害やいじめへの対応、家庭教育の充実、奉仕活動や体験活動の促進、教育委員会の活性化などの幅広い改革を実行してまいります。

 このため、来年の通常国会を「教育改革国会」と位置付け、学校教育に関する事項、公立学校の学級編制、教職員定数の標準などに関する法改正を始め、直ちに取り組むべき課題について、一連の教育改革関連法案を提出したいと考えております。このほか、IT教育や大学改革の推進にも引き続き積極的に取り組んでまいります。

 また、教育基本法の見直しについては、「教育改革国民会議」の最終報告を受けて、中央教育審議会等で幅広く国民的な議論を深め、しっかりと取り組んで成果を得てまいります。

 「子どものときに良き節度を学び、青年時代には感情をコントロールすることを学び、中年には正義を学び、老年になっては良き助言者になることを学ぶ」という古い言葉があります。教育を良くするということは、決して子どもたちの問題だけを論ずるのではなく、国民各層がより良く生きられる仕組みを作ることであります。社会全体の豊かさを実現するための国民的な論議を進めることこそが、私の願いであります。

(衆院予算委員会答弁−00年8月2日/中日、毎日、讀賣新聞8月3日)
◎ (井上喜一氏−保守党−の「2002年度からの新学習指導要領を早急に見直すべきだ」に対して)そのことよりも新しい指導要領をどう生かしていくかということだ。9月には教育改革国民会議の中間答申が出るので、将来における教育がどうあるべきかも考えていかなければならないと考えている。

(参院本会議答弁−00年8月1日/毎日新聞8月2日)
◎ なぜ、モラル教育ができなかったのか、現場も含めて議論すべきことだと思う。教育改革国民会議で、例えば、わが国の文化や伝統を尊重する気持ちを養う観点や、生涯学習時代の観点 教育において家庭や地域が果たすべき役割といった観点など、さまざまな観点から幅広く議論を深めていただき、命を大切にし、他人を思いやる心など創造性豊かな、立派な人間をはぐくむ教育を推進したい。

(第149臨時国会で所信表明演説−00年7月28日/各紙夕刊 7月28日)
◎ (教育の新生)
 「日本新生プラン」の第3の柱は、「教育の新生」、すなわち教育改革であります。
 悪質な少年犯罪の続発や不登校、学級崩壊などの深刻化は、誠に心痛むものがあります。教育改革には、もはや一刻の猶予もありません。命を大切にし、他人を思いやる心、奉仕の精神、日本の文化・伝統を尊重し、国や地域を愛する気持ちを育み、21世紀の日本を支える子どもたちが、創造性豊かな「立派な人間」として成長することこそが、「心の豊かな美しい国家」の礎と言えるのではないでしょうか。

 私は、かねてから体育・徳育・知育のバランスのとれた全人教育を充実するとともに、世界に通用する技術・能力を備えた人材を育成するため、世界トップレベルの教育水準の確保が必要であると考えてきました。

 阪神・淡路大震災やナホトカ号重油流出事故のとき、全国津々浦々から若者たちが集まり、献身的にボランティア活動していた姿を見て、さすが日本の若者と感動したことを思い出します。私は、学校教育に奉仕活動や自然体験活動を導入し、全人教育を推進することが、極めて大切であると思います。また、制定して半世紀となる教育基本法についても、抜本的に見直す必要があると考えております。

 「教育改革国民会議」においても、9月の中間報告に向けて、我が国の教育各般にわたり議論が行われているところであります。私は、学校の運営体制を整備するとともに、教師が「人間が人間を教える」という尊い使命感に燃えて教育に携わることが何よりも大切であり、IT教育や中高一貫教育の推進、大学9月入学の推進、教員や学校の評価システムの導入、教育委員会の在り方なども重要課題であると考えております。国民的な議論を踏まえながら、思い切った改革を積極的に推進してまいります。

 また、少年の健全育成を推進するとともに、悪質な少年犯罪を防止するための方策について、少年法の改正も含めて早急に検討を進め、国民的な合意を得ながら、適切な対策を講じてまいります。

(大分県三重町での衆院選遊説先−00年6月21日/各紙 6月22日)
◎ 中学・高校の大事なときに、2回にわたって入試をするのはよくない。高校入試段階での選別で、子どもが敗残兵のような気持ちになってしまう。思い切って、6・6制にすべきだ。
◎ (大学の入学を9月にして)大学入学までの5ヶ月間に、ボランティアをやるとか、自衛隊に入ってみるのもいいかもしれない。人格をいっぺんしっかりとやってみて、それから決めたらいいと、教育改革国民会議に参考にしていただきたいと申し上げている。

(全日本私立幼稚園連合会−00年5月26日/読売新聞 5月27日)
◎ 本当に心の教育をしていくためには、どういう教育改革が一番いいのか考えれば、やはり私立の教育が、心の教育としてやり得るのではないか。
◎ 幼児教育の8割を私立が請け負い、高等教育の8割を私立が受け持っている。初等、中等教育だけが公教育となっており、私立の教育が大事な責任を負う。

(神道政治連盟国会議員懇談会結成30周年祝賀会−00年5月15日/各紙17日)
◎ 人の命は神様からいただいたものとしか考えられない。神様であれ仏様であれ天照大神であれ神武天皇であれ親鸞聖人であれ日蓮であれ、宗教は心にある文化だから、大事にしようと教育の場でなぜ言えないのか。信教の自由だから教えられない、いやそうじゃない。信教の自由だからこそ、その神も仏も大事にしようと学校でも社会でも教えることがもっと大事なことでないか。

(党首討論−00年5月10日/朝日、毎日新聞 5月11日)
◎ 教育勅語には時代を超えて普遍的哲学がある。そうしたことをもう一度、子どもが教わることができる改革をやって欲しい。
◎ 少年犯罪は基本的には本人自身の問題。もう一つには家庭、学校の問題がある。そこで本来教えるものを教えなかったという反省はある。教育というのは制度を変えるだけでなく、全人教育にウエートを置くことが大切だ。

(桜内義雄元衆院議長の米寿を祝う後援会総会−00年5月8日/日経 5月9日)
◎ 教育勅語の中には良いところもあったはずで、全部悪いというのは良くない。普遍の真理みたいなものはずっと続けていかなければならない。

(衆議院本会議で所信表明演説−00年4月7日/各紙夕刊 4月7日)
◎ わが国が目指すべき姿の第二は、「心の豊かな美しい国家」であります。
 今国会冒頭の施策方針演説において前首相は、内閣の重要課題として教育改革に取り組むとの決意を述べられました。今まで一貫して教育問題・教育改革に取り組んできた私は、まさに同じ思いでその演説を聞いておりました。
 戦後のわが国の教育を振り返れば、わが国経済の発展を支える人材の育成という観点からは素晴らしい成果を挙げてきたと言えます。他方、思いやりの心や奉仕の精神、日本の文化・伝統の尊重など日本人として持つべき豊かな心や、倫理観、道徳心をはぐくむという観点からは必ずしも十分ではなく、こうしたことが昨今の学級崩壊、校内暴力などの深刻な問題を引き起こし、さらには社会の風潮にさまざまな影響を及ぼしているとも考えられます。教育の目標は、「学力だけが優れた人間」を育てることではなく、創造性豊かな「立派な人間」を育てることにあります。また、子どもを取り巻く社会そのものが、子どもの健全な育成を支えるものであるべきであります。
 発足したばかりの「教育改革国民会議」から、今年夏ごろをめどに中間報告を提出していただき、その後、広く国民の皆さまのご意見を伺いながら、教育改革を推進し、国民的な運動につなげていきたいと考えております。

小渕恵三 首相
(建国記念の日を祝う国民式典−00年2月11日/読売新聞 2月12日)
◎ 歴史の節目を迎え、日本人が日本という国の志について語るべき時ではないか。
◎ とりわけ新しい次代を担う青少年には日本という国の志について考えを巡らし、大いに語られることを期待したい。

(参院本会議での答弁−00年2月10日/朝日、中日新聞 2月11日)
◎ (本岡昭次議員=民主党=の「復古調の愛国心を求める教育基本法改正は有害無益」について)教育基本法は制定以来50年余りを経て種々の問題が生じており、家族、地域社会、個人と公、生涯学習の観点から幅広く議論を積み重ねて行くことが重要である。内閣の最重要課題として教育改革に取り組む。

(衆院本会議での答弁−00年2月3日/中日、読売、毎日、日経新聞 2月3日)
◎ (亀井静香議員=自民党=の「教育改革は抜本的に取り組むべき」について)戦後教育の総反省をなさなければならない。戦後の大きな方針を打ち立ててきた教育基本法についてすべからく検討していく。
◎ (衛藤晟一議員=自民党=の「教育改革国民会議」について)生涯学習、社会教育などいろいろな問題がある。日本人としてのアイデンティーの問題などがどのように織り込まれるべきかを含めて検討したい。

(参院本会議代表質問での答弁−00年2月2日/中日、読売、日経新聞 2月3日)
◎ (扇千景議員=自由党=の「教育基本法の見直し」につうて)教育改革国民会議を早急に設置し、教育改革とは何かという原点に立ち返って戦後教育について総点検すると共に、現在の教育問題を分析し検討したい。教育基本法は制定以来50年を経ており、家族、地域社会、個人と公、生涯学習などの諸点を含め、幅広い議論を重ねていくことが重要である。

(衆院本会議代表質問での答弁−00年2月1日/日本経済新聞 2月2日)
◎ (二見伸明議員=自由党=の「教育基本法の改正、教育の再考の必要性」について)教育全般についてさまざまな問題が生じている今日、教育基本法に関して議論を積み重ねることが重要であると考えている。歴史教育については子どもたちが日本の歴史や文化を大切にし、郷土や国を愛し、日本人としての自覚と誇りを持って国際社会の中で生きていくことができるようにすることは重要である。わが国の子どもたちがしっかりとした歴史への理解を持つよう、教育の充実に努める。

(参院本会議代表質問での答弁−00年2月1日/朝日新聞 2月2日)
◎ (村上正邦・参院議員会長=自民党=の「教えるものと教えられるものとの縦の秩序回復」「自国の言語、文化、神話を学ぶこと」について)まず大人が倫理やモラルに注意し子どもの健全な発達を支える社会を築かなければならない。

(衆院本会議代表質問での答弁−00年1月31日/日本経済新聞 2月1日)
◎ 創造性の高い人材を育成することがこれからの教育の目標である。そのために、教育改革国民会議を発足させ、社会の在り方まで含めた根本的な教育改革に、内閣の最重要課題として全力で取り組む。
◎ 教育基本法は制定してから50年余りを経ており、家庭教育や生涯教育の観点を含め議論を積み重ねていくことが重要だ。

(衆院本会議施政方針演説−00年1月28日)
◎ 創造への挑戦
 新しい時代を輝けるものにするために、私はまず「創造への挑戦」に全力で取り組みます。未知なるものに果敢に挑戦し、わが国の明るい未来を切り開き、同時に世界に貢献していくためには、創造性こそが大きなカギとなります。組織や集団の「和」を尊ぶ日本社会は、ともすれば発想やが行動が画一的になりがちと指摘されてまいりました。明日の日本社会は、いろいろなタイプ、さまざまな発想を持った人であふれている、そうならなければ国際社会で生きていくことは難しいと考えます。
 創造性の高い人材を育成すること、それがこれからの教育の大きな目標でなければなりません。志を高く持ち、さまざまな分野で創造力を生かすことのできる人材をどのように育てていくか、単に教育制度を見直すだけでなく、社会の在り方まで含めた抜本的な教育改革が求められております。広く国民各界各層のご意見を伺い、教育の根本までさかのぼった議論をするために、私は「教育改革国民会議」を早急に発足させる考えであります。
 教育は学校だけでできるものではありません。学校とともに大事なのは家庭での教育であります。また、学校と家庭、それに地域コミュニティーがうまくかみ合ったものでなければならないと考えます。学校、家庭、地域の三者の共同作業で、明日の日本を担う人材育成に当たらねばなりません。
 必要なときには先生も親もきちんと子どもをしかる、悪いことをしている子どもがいたらよその子どもでもいさめてあげる、そのような社会をつくり上げなければならないと考えるものであります。子どもたちは学校や家庭だけのものではなく、社会全体の宝であるという考え方に立つべきであります。
 申し上げるまでもなく、科学の進歩の早さには驚異的なものがあります。科学が進歩し続ければし続けるほど、科学をしっかりとコントロールできるような確かな心が必要になります。知識と心の均衡のとれた教育が求められるゆえんでありあます。
 子どもは大人社会を見ながら育ちます。まず大人自らが、倫理やモラルに普段から注意しなければなりません。また、過激な暴力シーンや性表現のある出版物やゲームなどが青少年に悪影響を与えており、これを放置している社会にも問題がある、との指摘もあります。子どもの健全な発達を支えていく社会を築いていかなければなりません。
 私は、司馬遼太郎氏の「21世紀に生きる君たちへ」を読むたびに、強い感動を覚えます。その中で若い人たちに対し、自己の確立−−自分に厳しく、相手にやさしく、素直で賢い事故の確立を呼び掛け、また、助け合い、いたわりの気持ちの大切さを訴えています。これをあらためて心に刻み、私は内閣の最重要課題として教育改革に全力で取り組むことをお誓いするものであります。
 わが国の発展の原動力となるものは科学技術であります。科学技術の進歩こそ、創造性の高い社会を築くために不可欠なものであります。政府一丸となってその振興を図ってまいります。とりわけ、情報化、高齢化、環境対応という、今最も重要な3つの分野で、産業界、学界、政府共同の「ミレニアム・プロジェクト」を推進するとともに、研究を進めるに当たっての環境整備や産業技術力強化に力を注ぐ決意であります。また、わが国経済を支えてきた「ものづくり」の大切さを認識し、「ものづくり大学」の設立をはじめ、その基礎強化を進めてまいります。

(中央区立銀座中学校で−11月22日/中日新聞、読売新聞 99年11月23日)
◎ (中学生に対して)国が何をしてくれるかではなく、国に何ができるかというのが21世紀の社会だ。21世紀は皆さんの時代だ。
◎ (生徒からの「仕事は楽しいですか」の質問に対して)一般的に楽しいことはない。苦しいことが多いが、モットーは『明るさを求めて暗きを見ず』だ。

(銀座中学校での教師との懇談会で−11月22日/朝日新聞 99年11月23日)
◎ (日教組の新年号への原稿寄稿について)戦後教育の中で、先生方と文部省が対立した関係もあったと思うが、ここへ来てみんなが(教育問題を)考えなきゃいかんということだ。依頼を受けて、投稿したいと思っている。
◎ (教育基本法の改正について)家庭で行われるべきことが学校で、学校で行われるべきことが社会で行われている。それぞれの役割があっていい。(教育基本法は)現代にあったものを考えないといけない。

(参院代表質問で−11月4日/読売新聞 99年11月5日)
◎ 三党間の協議で、教育改革国民会議を設けて教育の基本問題を幅広く検討することとなった。この趣旨を踏まえ、全力をあげて取り組んでいく

(報道各社とのインタビューで−10月22日/朝日新聞 99年10月27日)
◎ 橋本内閣の6大改革のうち、法律化するなど具体的に手をつけなかったものとして教育改革が大きなテーマとして残っている。大平内閣の調査会の答申では、日本の教育は素晴らしいと書かれているが、大きく時代は変化している。だが、学級崩壊などいろいろな問題を体系的に総点検するところまできていない。
◎ 教育は国家100年の計と言われる。21世紀を前にして、教育改革に取り組む絶好の機会だ。
 
 
 
文部科学大臣 (文部科学省のHP)
遠山敦子 文部科学大臣
<新閣僚に聞く−01年05月01日/中日新聞5月1日>
◎(少年の問題行動についての対策は)深刻な問題で、特効薬を見つけたいものだ。人間の生き方についての大きな変化があるのではないかと恐れている。生きていくためのルールとか、努力することの大切さがきちんと教えられていない。「分かる授業」など、学校としてやれることはやっていかないといけない。

<注目閣僚に聞く−01年05月01日/毎日新聞5月1日>
◎(学力低下が指摘されているが)日本は大変優れた教育をやってきた自負や実績もある。学力も本当に低下しているか明確に分かっていない。国民の恐れは一体どうであるのか、真剣に取り組んでいく問題と思う。
◎(教育行政のどの部分に力を入れていくか)社会が大きく変化していく中で、時代の変化に対応しているか、子どもに学ぶ喜びを味わわせているのか、ということはさらに努力が必要であると思う。教師自らが工夫した教育をするため努力して欲しい。


<新閣僚に聞く−01年04月30日/日本経済新聞4月30日>

◎(教育基本法の見直しについては)教育基本法は教育行政にとって根本の重要性を持っており、制定から半世紀が過ぎている。その間、社会自体が大きく変化しており、教育全般に関していろいろな問題が生じているのも事実で、教育の根本にさかのぼった改革を進めていくという意味で考えてみることは大事だと思う。

町村信孝 文部科学大臣
<報道陣との懇談で−01年02月02日/中日、日本経済新聞2月3日>
◎不登校は、戦後教育の欠陥だと思う。はき違えた個性の尊重やはき違えた自由、子どもの権利の行き過ぎが不登校を生んだ。そうならないようにするために道徳を行う。
◎不登校は、いじめであるとか劣等感であるとか、学校へ来られない理由があり、それぞれに対応しなけらばならない。カウンセリングを強化したり、授業が分からない子には、IT(情報技術)の充実でマンツーマンでやることもできる。
◎校則については、あるのが当たり前であり、校則に意味があるかないかは学校が決めればよい。聞かれたら決まりは決まりだという。すべてに合理的な説明があると思う方が間違っている。

<教育改革新生プランの説明の場で−01年1月25日/毎日新聞1月29日>
◎ゆとり路線をやめたのか、と取り上げられることがあるが、そうではない。『ゆとり』と言った時に、基礎・基本もおろそかにしてよいという誤った解釈が現場に存在したのは事実と思う。今回の指導要領は、基礎・基本をしっかり最低限の基準として身に着けて欲しいということをはっきりさせたもので、従前の路線が変わったとは全く思っていない。むしろ明確にしたものが新生プランだ。

大島理森 文部大臣
<第82回全国高校野球選手権大会・開会式−00年8月8日/朝日夕刊新聞8月8日>
◎ あこがれのグランドに立ち、みなさんの胸にこみ上げてくるものがあると思います。感動の中で、思い起こしてほしい顔があります。家族、ふるさとの人々、チームメート、そして諸君との戦いに敗れ、悔し涙で顔をぐしゃぐしゃにした、あの相手チームの選手たちの顔。よーし、頑張るぞ。その闘志はフェアなプレーを生んで、21世紀の新しいエネルギーになると確信します。

<衆院予算委員会答弁−00年8月2日/中日、讀賣新聞8月3日>
◎ (井上喜一氏−保守党−の「将来的には30人学級を実現すべきだと考える」に対して)固定化した学級制を、もう少し柔軟に考えるべきだと思っている。30人学級はすぐにはできないが、ある一部分では20人学級をつくって、集中的な対応をしていくなど柔軟に考えていきたい。

<参院本会議答弁−00年8月1日/毎日新聞8月2日>
◎ 今の子どもたちは、孤の世界が広がり、社会性が欠如していると思う。ボランティア体験や職業体験などの体験活動は豊かな人間性、社会性を培い、自立する子どもたちを育てる意味で必要なことだと思う。カリキュラムの完全な自由化はなかなか難しいかもしれないが、しかし総合学習を充実させることで、自主的な判断による積極的な体験活動を文部省としても積極的に進めていかなければならないと思う。

<新閣僚に聞く/中日新聞 7月6日>
◎ (教育基本法の改正について)教育政策は普遍的なあるべき人間像を目指すこともあるが、一方で時代の要請も踏まえて考えないといけない。制定当時は敗戦の色濃い反省があり、基本法にも個人の自由、人権尊重についてうたわれた。その重要性は今も変わらないが、社会の中で果たすべき義務について今日的な書かれ方があってもよい。
◎ (少年事件の続発について)今の子供だけでなくて、私たちが小さいときも問題を抱えていた。ただ、その質が変わっていることを直視しないといけない。独りぽっちの個が広がっていることがひずみを作っている。乗り越えるためには社会性を身に付けることだ。

中曽根弘文 文部大臣
<森喜朗首相の「神の国・宗教」発言に対して−5月16日/毎日新聞 5月20日>
◎ 教育基本法の規定でも、特定の宗教教育・活動は禁止されているが、宗教的な情操を深めることは大切と思っている。子どものころから宗教というものについての一般的な知識をはじめとして「宗教というものはどういうものであるか」について、特定の宗教でなく、知識を教えていくことは大切なことと思っている。

<参議院予算委員会での答弁−00年3月7日/中日、日経新聞夕刊 3月7日>
◎ (小学校の音楽の授業で教員が君が代の指導をしなかった場合に)学習指導要領で小学校では各学年を通じて国家「君が代」を指導することとされている。指導しないことは法規としての性質を有する学習指導要領に違反する。地方公務員法上の懲戒処分の対象となりうる。
◎ 実際に処分するか、どの程度の処分にするかについては、教員の任命権者である各都道府県の教育委員会の裁量にゆだねられている。

<衆議院予算委員会での答弁−00年2月21日/日本経済新聞夕刊 2月21日>
◎ (未成年者による凶悪犯罪の多発に関連して)青少年の健全育成を阻害するような有害な情報、がん具などが氾らんしている。特にテレビなどの番組で性描写や暴力、刃物を使った殺傷シーンが随分多く懸念している。
◎ 俗悪番組の提供者にはもちろん通知していくが、スポンサーになる企業などの名前を公表するのもやむをえない。私はそこまで考えなければならないと考えている。

<参院本会議での答弁−00年2月10日/朝日新聞 2月11日>
◎ (本岡昭次議員=民主党=の「2001年4月から教職員を大幅に増やすとともに学級編成基準を30人以下とするよう教職員定数法を改正すべき」について)全国一律に30人以下学級を実現するには国と地方に相当な財源が必要となり、十分慎重な検討が必要だ。

<参院本会議代表質問での答弁−00年2月2日/中日、読売、日経新聞 2月3日>
◎ 教育においてさまざまな問題がある今日、教育基本法をタブー視することなく、時代に合ったものかどうか、見直しについて幅広く多いに議論することは重要である。

<閣議後の定例記者会見・学校の安全管理/毎日新聞2000年1月8日>
◎ 開かれた学校というのは大変大事なことで、そういう方向でやっていただくのは結構なことだと思っている。ただ、子供さんたちが安心して、学校内はもとより学校周辺で活動できるようにすることは大事なことである。地域や学校の事情に即して、今回の通知で再度検討し、万全を期して欲しい。(文部省が7日に、「学校の安全管理などの再点検を各都道府県に通知」したことを受けて)

<2000年・年頭の所感/教育新聞2000年1月1日>
◎ 次代を担う子どもたちがたくましく心豊かに成長することは、21世紀を確固たるものとするための基本であると認識している。
◎ 目前に迫った21世紀において、我が国が活力ある国家として発展し、科学技術創造立国、文化立国を目指していくためには、あらゆる社会システムの基盤となる教育について、学校、家庭、地域社会がそれぞれの役割を果たしつつ、手を携えて不断に改革を進めていくことが不可欠であると考えている。

<経済同友会との懇談(12月13日)/日本経済新聞夕刊 99年12月13日>
◎ (青少年に対して有害とされる番組について)経済界も子供たちに悪い影響を与えるような番組づくりが是正されるように、番組のスポンサーとなる際に協力してほしい。
◎ メディアが子供たちの成長に与える影響は非常に大きく、調査でもテレビなどの暴力シーンに接する機会が多い子供ほど暴力を振るったり非行に走る傾向が強いということが明らかになっている。

<進むか日本再生・新閣僚に聞く/中日新聞 99年10月8日>
◎ 戦後教育の成果で全体の水準は上がったが、一方で不登校や学級崩壊などの問題がある。今後は革命を起こすくらいの気持ちでやらないといけない。
◎ お父さん、お母さんに「家庭を見つめ直してください」と言いたい。私は父親落第だが、反省を込めてメッセージを投げ掛けたい。教員の「長期校外研修制度」も充実させたい。

<文部職員に就任あいさつ(10月7日)/日本教育新聞 99年10月15日>
◎ 日本の教育は成果を上げており、そのおかげで経済なども発展してきた。
◎ いわゆる学級崩壊などの混乱もみられる。教育に何かが欠けているのではないか。これら現場の問題を解決することが当面の課題だ。
◎ 21世紀を見据えた教育をどのように考えるかの視点に立ち、仕組みも変えないといけない。

<文部大臣就任記者会見(10月5日)/日本教育新聞 99年10月15日>
◎ 学級崩壊や不登校、刃物による凶悪犯罪など喫緊の課題がある。戦後50年たっており、日本の教育の総点検が必要だ。『教育革命』として真剣に取り組みたい。
◎ 3党(自自公)で合意した『国民会議』を設置し、この場で多いに議論してもらいたい。そこで出た結論については、文部省としても積極的に法制化したい。
 
 
審議会など
根本二郎 中央教育審議会長
<教養教育の在り方を諮問されての私見(5月29日)/毎日新聞 6月3日>
◎ 教育改革を進めるにあたっては、その前提となる社会全体の意識改革、すなわち大人社会が規範意識・共同体意識の観点に立って、社会全体で子どもを育てていくという意識を持つことが不可欠だ。
◎ 戦後教育の旗印にもなった「個性重視」教育の真の意味の確認も重要だ。個性の拡張のために権力や金力を利用してはならないこと、個性の重視とは他人の個性も重視することであるということを教えてきただろうか。

江崎玲於奈 教育改革国民会議座長
<インタビュー/日本経済新聞 00年3月27日>
◎ (飛び級や小異人数学級の導入について)教育は個人の能力をどうやって伸ばすかが大切である。能力が高い子どもは飛び級すればいいし、学ぶのに時間のかかる子どもは留年してもよい。その子に合った教育が必要だ。将来的には1学級24人程度がちょうどいいと思う。
◎ (教育基本法の改正問題について)必要ならば改正すればいい。コンピュータサイエンスや生涯教育などを入れる必要があるのかもしれない。ただ国民会議では、改正することを前提にはしない。大半の子どもが高校に行く現状では、高校も義務教育に含めていいのではないか。その際、6・3・3制よりも4・4・4制の方が児童生徒になじむと思う。

<インタビュー(3月24日)/中日新聞 00年3月25日>
◎ (現行の教育制度の問題点は)これまで、子どもたちは優等生を見習え、と言われてきた。日本の教育は見習えと言って、置き換え可能な人間をつくってきた。これからは個性的で置き換え不可能な人間をつくっていかなければならない。
◎ 米国はこれまで、良くも悪くもない「ミディオカ(並)」の教育をしてきたが、「エクセレンス(優秀な人材)」を求める教育に転換した。その後、米国の景気は上向いていった。日本もそれぞれの子どもに付加価値を持たせる教育をしなければ、もう持たない。

<インタビュー(3月10日)/読売新聞 00年3月11日>
◎ (教育改革国民会議での議論は)一言で言えば、カスタムメイド(標準ではない個々に応じた)の教育についてだ。国家が目指す目標のための公教育ではなく、個人の才能、天性にあった教育を施す。日本は今まで、手本を忠実に追いかけるセカンドランナーを多く作ってきたが、これからはトップランナーを作らなければ国の繁栄はない。
◎ カスタムメイドの教育は30人以上の学級ではできない。飛び級も必要だ。科学の分野で松阪投手のような存在がいたらだれが見つけて、だれが伸ばすのか。そういうシステムが日本の教育界にないのが問題だ。
 
 
日教組 (日教組のHP)
川上祐司 委員長
<臨時大会でのあいさつ(3月14日)/日本経済新聞夕刊 00年3月14日>
◎ (教育改革国民会議で)教育基本法を見直す議論が政治主導で総選挙向けに始まるとすれば、国民不在の議論となる。具体策を提起しながら対策を進めたい。

<第49次教育研究全国集会でのあいさつ(1月22日)/各紙夕刊 1月22日>
◎ 教育基本法は、今の教育に欠けている個人の尊厳など多くのことをうたっている。現在の教育の不備を改革していくことこそが大切だ。教職員一人ひとりが力を結集させて学校改革、教育改革を実現させること。
◎ 今、子どもたちは、育ちに必要な環境、人とのつながりや信頼感も持てず、自分探しもできないまま疲れ切っている。自由奔放で開拓心に満ちあふれた、子ども本来の姿を取り戻すために、保護者や地域と力を合わせて、学校教育を変えていくべきである。
◎ 障害児も含めて、高校に行きたいすべての子どもが、希望する高校へ無試験で入学できる制度にしたい。すべての高校は、現在の普通科や職業科を合わせた共通の教育内容を用意し、生徒が学びたい高校を選択できる新しい学区制を設けたい。

<定例中央委員会あいさつ(10月18日)/日本経済新聞 99年10月19日>
◎ (国旗・国歌の)法制化で子供たちへの指導が強まるのは明らかだ。行政・管理職
が力で指導を強め、職場の混乱が増幅しないとも限らない。
◎ (日の丸や君が代の)由来や歴史的認識をしっかり子供たちに教えることが大切。
 
 
 
政界人
町村信孝 教育改革担当首相補佐官
<今週の顔−00年3月12日/中日新聞>
◎ 制度をちょっといじくったぐらいでは教育は改革できない。
◎ (最近の教育で最も気になるのは)子どもたちが無制限の自由や権利を主張しすぎていることだ。
◎ (ナイフ事件が続いたことに)人を殺す自由なんかあるはずがない。公共の福祉のため、自由や権利には一定の制限がある。こんな当たり前のことを子どもたちはだれにも教えてもらっていないんだ。

小沢一郎 自由党首
<東京・王子の駿台学園での講演−00年2月5日/日本経済新聞 2月6日>
◎ 父兄が文句を言うから先生はびびってやらない。だれも言われないから子供がいい気になっておかしくなる。昔は親がもっとビシビシやってくれと言ったものだ。
◎ 母のしつけで自分の人格ができた。やんちゃな子供で、母からしょっちゅう怒られた。柱に帯で縛られたり、狭い部屋にずっと閉じこめられた。末っ子なので、マザコンの面もあるかな。

森 喜朗 自民党幹事長
<衆院本会議代表質問−00年1月31日/朝日新聞 2月1日>
◎ 戦後教育を支えてきた基本理念である平等、自由、権利を考え直すべきである。平等の行き過ぎは、個性の軽視と画一化につながる。自由や権利の無秩序な主張は、義務や責任の軽視となる。
◎ 教職員組合によって道徳教育が破壊されてきた結果、倫理観の乏しい人間が大量に生み出された。母性の優しさより、父性の厳しさを軽視した戦後民主主義教育の結果である。教師に大きな問題があったといわざるを得ない。
 
 
知事・市長など
北川正恭 三重県知事  【参考】三重県
<神奈川県箱根で開いた品質管理シンポジウムの基調講演(6月2日)>/日本経済新聞 00年6月3日)
◎ 進行中の情報改革はライフスタイルを大きく変える。文明史的な転換期に差し掛かっているとの認識が必要である。長年の慣習や思い込みにとらわれず、革命を起こすぐらいの考えが求められている。
◎ 思い込みを取り払うことから県職員の意識改革を進めている。職員が考え方などを変えざるを得ないシステムをつくり、実行しつつある。
◎ 個々の職員を手始めに、県庁全体、さらに県民へと意識改革を三段階方式で進めたい。従来の利益調整型の手法とは一線を画し、優先順位を付けて不要な事業は廃止する「あれか、これか」を断行する。

石原慎太郎 東京都知事  【参考】東京都
<石原知事と議論する会(2月15日)/毎日新聞 00年2月16日>
◎ 都立の大学(4大学・短大)を束ねてドラスティックに変える。名前も変える。大学をスクラップ・アンド・ビルドする。東京で新しい大学を作ることで、小学校まで考え方を変えちゃおうと思っている。高校、中学、小学校も参考にできる。思い切った改革ができなければ、大学を売り飛ばす。

<東京都の教育改革に関するフォーラムの講演(1月18日)/日本経済新聞夕刊 00年1月26日>
◎ どんな子供にもひらめきがあるのに、どんどん抑圧されていく。個性を画一化する教育が続いている限り、子供たちは不幸にならざるを得ない。安心して将来を託せる人材を育てるために、私たち大人は社会の先輩としての責任を果たさなければならない。

太田房江 大阪府知事   【参考】大阪府
<新規採用職員任命式(4月3日)/日本経済新聞夕刊 00年4月7日>
◎ 公務員が楽だというのは大きな間違い。仕事は全人格で勝負するもの。遊びや人脈などすべてを仕事にぶつけ、勇気とチャレンジ精神を常に持ってほしい。
◎ 公務員には、経営感覚とコスト意識が必要である。
 
 
 
 
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