Q、時々耳を気にするようでしたが、痛がることはなかったので気にしませんでした。
それが最近になって返事が遅かったり、テレビを前に出て見たがるようになりました。
小児の難聴について教えて下さい。

A、小児の難聴の原因として最も多いのは中耳炎です。
一般に知られている中耳炎とは急性中耳炎のことで、これは化膿性の炎症で、比較的、耳が痛むので発見しやすい病気です。
しかし、このほかに滲出性中耳炎という中耳炎があります。
滲出性中耳炎では痛みを伴うことは希で、まわりが気づいてあげないと発見が遅れがちです。
滲出性中耳炎では聞こえにくさの程度は軽いのですが、ほっておくと治りにくくなります。
さらにこの状態が続くと、日常生活の中で音を通じた学習が障害され、伸び盛りのお子さんの知的な成長が遅れてしまう恐れもあります。
また滲出性中耳炎の原因には、鼻炎やちくのう症、アデノイドなどがあり、これらの治療も重要です。
耳を気にする、むずがるなどの症状や、返事が遅い、テレビの音が大きかったり前に出て見たがるなどの難聴の兆候がありましたら、一度お近くの耳鼻咽喉科にご相談下さい。