かかしは いっぱいのカラスたちに 取りかこまれていた。
カラスたちは かかしをゴミの山から ひきずり出すと
かかしのからだを 足でつかんで 飛び上がった。
ムカエニ キテクレタンダ…
アリガトウ…
かかしのからだは 大空へ舞い上がった。
夕焼けの中を あの ふる里へ向かって。
そしてその時 かかしは見た。
遠くの方で キラキラ光る い〜っぱいの水たまり。
海だ!
オ〜ッキイ! ボクノ タンボナンカヨリ
ズーット ズーット オオキイ!
アレガ ウミナンダ…