切らない痔の手術

切らない痔の手術ALTA(アルタ)療法(ジオン注射療法)について。

切らずに痔核を硬化するALTA療法

脱出がなく出血を繰り返す内痔核に対してはフェノールアーモンド油による硬化療法がよく行われますが、最近では脱出する内痔核に対して治療効果の高い治療法として「硫酸アルミニウムカリウム水和物・タンニン酸(ALTA)による注射療法」が登場しています。
この治療法は、メスで内痔核を切ることなく、ALTAを注射で痔核内に投与することで痔核を固めて小さくし、脱出と出血症状を改善します。
治療にあたっては特殊な投与技術(四段階注射法)が必要なため、当院では決められた手技の講習会を受講した専門医が行います。

治療のメリット・デメリット

●メリット
・一般的に結紮切除術と比べて痛みや出血が少なく、治療期間も短いため、身体的・精神的負担が軽減されます
・一般的に結紮切除術と比べて短期入院が可能です(施設によっては日帰り治療を行っている場合もあります)
・治療費が結紮切除術の1/3~1/2程度(保険診療の場合)で、経済的負担が軽減されます(施設により費用は異なります)

●デメリット
・結紮切除術に比べ再発率が高いとされており、再発の可能性はゼロではありません
・外痔核には効果がなく、すべての痔核に向いているわけではありません。
・ALTAを患部に注射する手技(四段階注射法)は難度の高い技術のため、この技術の教育を受けた医師が在籍する施設でないと治療ができません。どの病院でも気軽に受けられる治療法ではありません

治療にあたっての注意

●治療を受けられない方(禁忌)
・妊娠している、または妊娠している可能性のある女性
・授乳中の女性
・小児(15歳未満)
・透析治療を受けている方
・嵌頓痔核の方
・リドカインに対して過敏症の既往がある方
 (リドカインを含むALTA製剤を使用する場合)

●治療にあたって主治医と慎重な相談が必要な方(慎重投与)
・腎障害のある方
・高齢者または全身状態が不良の方
・心刺激伝導障害のある方(リドカインを含むALTA製剤を使用する場合)
・重症の肝機能/腎機能障害のある方(リドカインを含むALTA製剤を使用する場合)

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