(1) 試行錯誤的段階 何事をも1つに中心化して見る。(自己の中心化,特定要因の中心化,) 従って,その認識は他人の同意を必要としない。また,事象の1つの 側面だけを見ていて複数の要因を加味することができない。 この段階の特徴は,思考があまりはたらかないことである。「あーでも ない。こーでもない。」といろいろやっていくうちに偶然その認識にた どりつく。体験の積み重ねの中から自己を,あるいは特定の要因を 中心化してとらえているといえる。 (2) 模索的段階 脱中心化が可能になってくる。 問題に対して仮説をたてて探っていく段階である。従って結果を法則と して認識していく。この段階の思考は論理的とは限らず非論理的なこと もある。脱中心化は活動によって,また,他人とのかかわり(話し合い など)によって可能になる。 (3) 操作的段階 論理に基づいた活動による認識ができる。 操作には3つある。この場合の操作とは手で操作することを意味しない。 a 可逆操作 元に戻したら・・・・ b 相補操作 縦が減った分,横が増えたから・・・ c 同一操作 取ったり,くっつけたりしなかったから・・・ (4) 内省的段階←成熟した訳語はまだない。(反省と訳されることが多い。) 論理的必然性の意識による認識の段階である。 行動を振り返ることにより,実験しなくてもわかる。 |
@ 教材・教具が三つの操作が可能であること。 A 教材・教具が児童の認識を深める方向に変化させることに目 を向かせられる構造になっていること。 B 基本となる現象を提示し、変化させるべき条件を明らかさせ たことにより、解決の構想まで見通した問題把握がしっかりで きること。 |
条件を反対にしてみたい。 条件の差を大きくしたり小さくしたりしてみたい。 同じ条件で再度実験してみたい。 |
【効果の出る学習内容の条件】 @3つの操作を具体的な生活経験から説明できる内容 A結果がとらえやすく,条件を変更することに意識が向けられる内容 B3つの操作に意識が向き,簡単に条件規制が設定できる内容 |
こどもの発達段階と教育へもどる |