コロンビア響の人数については過去から、かなり少ない人数(弦楽器)で録音されていると言う話が流布しておりました
確かにモーツァルトなどの曲は小編成の人数で行われていますが、マーラー、ブルックナー、ベートーヴェンなどは
それなりの人数で録音されています。最近のCDには録音時の写真等がふんだんに掲載されています
写真で人数を判断したものと若林俊介氏やマックルーアが話したものなどをまとめてあります。
作曲家 |
曲名 | 弦 | 木管 | 金管 |
情報元 |
| ブルックナー | 交響曲第9番 | 1Vn 12/2Vn 10/ Va 8/Vc 6/Cb 5 |
Ob 3/Fl 3/Cl 3/ Fg 3 |
Hr 9/Tp 3/Trb 3 /Tb 1 |
SICC 10301 |
| ブラームス | ダブルコンチェルト | 1Vn 10/2Vn 8/Va 6/Vc 5/Cb 3 |
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? |
SICC 10279 |
| ベートーヴェン | 交響曲第9番 | 1Vn 12/2Vn10/Va 8/Vc 6/Cb 4 |
木管・金管はダブらせていない | SICC 10286 | |
| シューマン | ピアノ協奏曲 | 1Vn 10/2Vn8/Va 6 /Vc 4/Cb 3 |
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SICC 10306 |
| マーラー | 交響曲第2番「復活」 | 1・2Vn 26/Va 10 Vc 10/Cb 6 |
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SICC 10316 |
| マーラー | 交響曲「大地の歌」 | 1・2Vn 30/Va 12/ Vc 12/Cb 8 |
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SICC 10316 |
| マーラー | 「さすらう若者の歌」 | 1・2Vn /Va 8/ Vc 6/Cb 4 |
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? |
SICC 10316 |
| マーラー | 交響曲第9番 | 1Vn 12/Cb 4以上しか不明だが他のケースから、2Vn10/Va 8/Vc 6と推測できる | ? |
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マーラーを語る:名指揮者29人へのインタビューよりメータの証言 |
| ワルターの録音セッションに同席していた、メータの証言によると【ワルターはこの交響曲を録音したいあまり・・・・・もしかするとノーギャラだったかも。・・・・・・コロンビアレコードは「録音はするが、販売はしない。それでもやりたければどうぞ。でもこれ以上奏者を集めるのは無理」・・・・・・それだけではない。ロサンゼルスフィルから集められた奏者は、全員9番を知らなかった!だからオケは所見で演奏して、同時に録音する事に。優れた奏者ばかりで、ワルターは彼らに我慢強く接していました。】 | |||||
| マックルーアからの情報(平林氏が問合せしてGS2067の解説に掲載) | |||||
| モーツァルト | 1Vn 8/2Vn 6/Va 4/ Vc 3/Cb 2 |
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GS 2067 | |
| ベートーヴェン | 1Vn 10/2Vn 8/Va 6/Vc 4/Cb 3 |
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GS 2067 | |
| ブラームス | 1Vn 12/2Vn 10/ Va 8/Vc 6/Cb 4 |
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GS 2067 | |
| ワーグナー・マ ーラー・ブルック ナー |
1Vn 14/2Vn 12/ Va 10/Vc 8/Cb 6 |
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GS 2067 | |
| 若林俊介氏(音楽現代/1973年10月号「ワルター最後の録音風景」より) | |||||
| 「弦楽器の人数が非常に少ないと伝えられているが、実際には決して少ないわけではない。モーツァルトの交響曲シリーズあたりは、 第1Vnを3プルトで済ましたこともあるが、マーラーやドボルザーク、シューベルトの交響曲などはかなりの弦楽器奏者を使っている。 しかしホールの残響が豊かなので、実際の数よりは多人数にきこえるのは確かである」 |
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