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手足口病

<病気のあらまし>
手足の水疱と口内炎ができる夏風邪の一種で、5〜8月ぐらいに流行し、潜伏期間は3〜5日ぐらいです。手と足と口に水疱ができるのが病気の主な症状ですが、最初の1〜2日の間に熱が出ることもあります。ただし、熱といっても、38℃の熱が出る子供は全体の30%ぐらいで、半分以上の子供は熱は出ません。

水疱は3〜5日ぐらいで消えてしまい、あとが残ったりすることはありません。主に発疹が出る部分は手・足・口ですが、場合によってはお尻〜大腿にも出ることがあります。また、発疹の部分のかゆみや痛みは起こらないのが普通ですが、場合によっては、軽い痛みを感じることもあるようです。

ごくまれに髄膜炎になることがあるので注意は必要ですが、通常は、からだ全体に対する影響は鼻かぜ程度のものと考えてよいと思います。ただし、小さな子供で口の中の発疹がひどいと、食事がとれなくて脱水傾向になることがあるので注意が必要です。

手足口病のウイルスは、本来、胃腸かぜのウイルスの一種ですので、多少下痢っぽくなる可能性はありますが、ひどい下痢になることはまずありません。

<治療・合併症>
ウイルス感染症ですので、他の子供にもうつる可能性はあります。ただし、通常は鼻かぜ程度の病気ですし、一度かかると鼻汁からは2週間、便からは4週間もの間ずっとウイルスは排出し続けるため、あまり厳密に隔離しても仕方がないと思います。
熱が出たりした場合ば、一般的な普通の風邪と同じような対処をする必要がありますが、発疹があるということ以外に何も症状がなければ、幼稚園や学校を休む必要はありません。

ただ、「幼稚園や学校を休む必要はない」といっても、発疹がたくさん出ている子供が幼稚園に来ていたら、よその子供のお母さんは気持ちの問題としてうれしくはないでしょうから、実際には、そういう社会的な要因も考慮に入れて、幼稚園に行かせるかどうかは決めてください。

水疱はつぶれると感染を起こしてめんどうなことになるので、水疱がなくなるまで、学校での鉄棒や登り棒はやめましょう。プールも、発疹がふやけてつぶれたりすると細菌感染が起こるので、やめた方が無難でしょう。
薬としては、熱や咳・鼻水があるときに風邪薬ぐらいは出しますが、発疹に対しての塗り薬はありません。(もちろん、つぶれて細菌感染が起こった場合には、抗生物質の軟膏を処方しますが、単に発疹があるというだけで塗り薬を出すことはないということです。)

まれに髄膜炎になることがあるので、頭痛・吐き気・けいれん・高熱などに、注意だけはしておきましょう。なお、中耳炎を併発することもときどきあるようです。

<予防接種・その他>
予防接種は、ありません。手足口病を起こすウイルスは1種類ではない(主に3種類、厳密には10種類以上)ので、何度もかかる可能性があります。ただし、同じ種類によるものは、2度とかからない可能性が高いです。

主な3種類とは、コクサッキーA16、コクサッキーA10、エンテロウイルス71の3種類です。エンテロウイルス71の場合は、まれとはいえ他の2種よりも髄膜炎になりやすいと言われており、コクサッキーA16の場合は、ごくまれですが心筋炎になることもあります。

主な感染経路は、風邪と同じように鼻汁・唾液などからの感染です。発疹に触ったせいで感染することは、可能性としてはもちろんありますが、それほど頻度の高いことではないでしょう。また、便からも感染(つまり経口感染)しますので、手をよく洗うことも大切です。

頻度は少ないですが、大人にも感染することはあります。大人は、発疹の痛みを感じることが多いようです。

妊婦が手足口病に感染したらどうなるかに関しては、はっきりしたデータはありませんが、風疹・りんご病・水痘のような明らかな問題点は言われてはいません。詳しいことは、国立感染症研究所のページを見てください。


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